リー先生自身が武学の説明を誰かにしっかりできるようになるのに
銃数年の月日がかかった。

お弟子さんたちに武学を理解してもらうのに少なくとも3年かかった。

それもただ説明するのではなく、
稽古での対練を通しての説明でそれぐらいかかった。

一番初めは医療関係の方、経営者の方を対象にスクールを開き、
そこで武学を伝えていたが、

そのときは
8時間×3回=24時間
かかっていた。

しかもそれは概要だけでの時間。
掴んでいるわけではなく、
なんとか知れた…ぐらいのレベル。

それが講演会などを数千回こなしているうちに
3時間ぐらいにまで短縮していき、
さらに講演会をこなしていくうちに
30分くらいで話せるようになった。

なぜここまで説明するのが難しいのかというと
そもそも武術が無形文化財だから。

むしろ説明するものでもないという感じ。

身体を通して掴んでいくもの。

ただ、リー先生が説明するときには
武学の歴史から説明していく。

今から約6000年前
シュメール時代までさかのぼる。

元々は王や皇帝の側近だけの技術だった。

日本には古神道というものがあるが
それは武術があってこそ実体化できたので
古神道と武術はセット。

古神道という心理的コンセプトと
実体化する肉体的な動きというのは一体化していた。

ということは武術ができない人は神道ができない。
もともとはそれが当たり前だった。

しかし、時代が進むにつれ、今では
古神道の人は古神道
武術の人は格闘技寄り…
みたいになっていった。

リー先生はそれを元の位置に戻しましょう
ということをやっている。

そして、もう一つ、
古神道や武術でできることを政治や日常生活に利用したのが
「陰陽術」
であり、
古神道、武術、陰陽術の3つは一体であった。

さらにこの3つを高次で収めている人が
「侍」
であり、天皇が任命する。

それが
「侍」