一昔前まで、自分も毎日のように瞑想をしていました。
長い日は30分近く。
しかし、とある疑念が拭えませんでした。
「瞑想してるけど、本当に正しく出来ているのだろうか?」
よく酔八仙之術でレノンリー先生も言われるのですが、「瞑想すると迷走する」というのは本当かもしれません。
というのも、ほとんどの人が「正しい瞑想」の方法を証明できないからです。
正しい瞑想とは?
そもそも正しい瞑想とは何でしょうか?
例えば、呼吸法を取り入れた方法や、マインドフルネス瞑想、ヴィパッサナー瞑想など様々な瞑想方法があります。
しかし、そのやり方をその通りに実践して、果たして本当に正しく出来ていると言えるでしょうか?
自分の場合は、呼吸に意識を向けていたはずが、ふと氣付くと雑念が入り他のことに意識が向いてしまうことが度々ありました。
これは、恐らく正しく出来ていなかったと思います。
しかし、「正しくなかった」ということを証明できません。
逆に、すごく調子良く集中して瞑想できている「つもり」になっている時も、その状態が「正しい」ということは証明できなかったです。
つまり、どのように証明するのか?
というのが、正しい瞑想方法の鍵を握ると言うことになります。
酔八仙之術をはじめ武学で重要視される「外観」とは?
酔八仙之術は武学体術の最高峰の技法とされています。
そんな武学全般で最も重要視されることの1つに「外観」があります。
外観とは内観の反対で、自分の外側に自分を観ると言うことです。
逆に内観とは、自分の内側に自分を観るということです。
いわゆる瞑想で陥りがちなのが、内観による「正しさ」の罠です。
つまり「正しくできているつもり」になってしまうということです。
一方で、外観をすると対人でのチェックとなり、目の前にいる相手の状態を通して自分の状態を観察することにあります。
具体的には、瞑想をして、その状態をキープしたまま相手に両手を持ってもらい、相手と一体となり、差がなくなり「悟り」の状態になっていれば、自由自在に動けます。
こうやって相手を通して自分の状態が「悟り」の状態になっていれば、正しく瞑想ができているという証明ができたことになります。
これ以外に正しい瞑想ができているかどうかをチェックする方法はありません。
このような相対的なチェック方法こそが、武学体術の秘伝であり、武術の基本的な稽古システムなのです。
ですので、もしあなたが日々行っている瞑想に疑念が生じたら、誰かパートナーを見つけて両腕をグラップしてもらってください。そこでうまく動けないなら、正しい瞑想ではなかったと言うことになるでしょう。
逆に、その状態で自由自在に動けているなら、正しく瞑想ができていたと言うことになり、つまり「悟って」いたと言えるでしょう。
ぜひ日々の瞑想に取り入れてみてください。