武術の基礎稽古といえば站椿功。

そんな站椿功ですが、手をつけて立っているイメージがあるかと思います。

ただ、手をつけるのは実は上級者向けの站椿功です。初心者はまずは形を作らない站椿功を練り込んだ方が良いかもしれません。

そして、常にどこでも出来るのがこの站椿功の良いところです。

今回は站椿功の基本形ともいうべき解放手の站椿功をご紹介します。

解放手とは

実は、この解放手というのが奥が深くて、語り始めたら2時間くらいは必要になりそうですが、要点だけお伝えします。

解放手。解放された手ということで、言い換えればごくごく自然な手の形です。

作らない手をつくる。みたいなイメージでしょうか。

作らないからこそ完成する手の形なので、究極形ともいうべき手の形です。

自身のあり方が解放されているから、そのエネルギーが手に宿る。ちょっとでも変に意識をすると不自然な手の形になります。

で、解放手の作り方ですが、まずは呼吸を吸いながら、その呼吸とともに拳と全身に力みを入れていきます。

この時、拳は手の甲を自分に向け胸前でクロスさせるような格好になります。

その次に、さらに呼吸を吸いながら力みを作りつつ拳を握り、両肘を背後に引っ張り両脇の下に引きます。

全身にこれ以上ない力みを体現したら、肩を少し後に引きながら、呼吸をふーっと吐きながら背面から手を降ろします。

手を前から降ろすと猫背になりやすいので氣を付けてください。

以上、これが解放手のつくりかたです。

解放手の站椿功(やり方)

解放手という手の形の作り方はお分かりいただけましたでしょうか。

ここからは解放手站椿功のやり方をご紹介します。

まずは、脚を腰幅に開きます。この腰幅もごくごく自然な立ち方です。

肩幅まで開くと開きすぎです。

常にどこでも出来る站椿功が解放手の良いところなので、いかに自然に立てるかということを意識してみてください。

腰幅で立ったら、七要を整え手は解放手の形にします。

周りにひとがいなければ、先ほどお伝えした解放手のつくりかたでやってみると、より正確な站椿功の状態をつくれます。

ぜひやってみてください!