武術の稽古ではあえて足場が悪かったり、やたら狭かったり、環境が整ってない場所でやることを推奨されます。

それはいつどこで敵に襲われるかわからないという武術の五大不確定要素という前提があるからです。

今回はそんな武術ならではの稽古場所についての考え方を深掘りしていきます。

あえて不安定な場所で稽古する

武術では、まず「立ち方」から稽古します。

立ち方1つで、自律しているか依存しているかが明確になりますから、まっすぐ立つことで主体性を体現する必要があります。

しかし、それは「立つ場所」に依存してはいけません。

どんな場所でも真っ直ぐ綺麗に主体的に立てるかどうか。

そして、どんな不安定な場所でもその場所を活用して自らのあり方を整える。そしてその在り方で世界をより面白くしていく、そんな在り方こそが酔八仙の在り方です。

どんな環境も人生をより良くするためプラスに活用する

よく、自分の生い立ちや環境に不平不満を口にする人がいます。

しかし、それは非常にもったいないことです。

いわゆる、ネガティブな要素が多ければ多いほど、プラスに展開する可能性は大きくなります。

逆にポジティブな要素が多ければネガティブな方向へ展開する可能性が大きくなります。

弓は引けば元に戻るエネルギーをたくさん蓄えることになりますから。

常にニュートラルに向かってエネルギーがかかる世界において、そのポテンシャルエネルギーを人生や世界をより良くするために使うこと。

それが武学を志すものとしての当然の創造なのです。