相手と調和すること。それが武術の目的です。
武とは二つの戈(ほこ)を止める。
要は争わない、戦わないことです。
その「武」の体現こそが武術だからです。
今回は相手と調和するということについて深堀していきます。
相手との調和は思考で実体化するは不可能
心理学や哲学、宗教学で世の中の争いはなくなりませんでした。
つまり人間の「思考」の限界が見えたということです。
思考をフル活用しても世の中はこれ以上平和にならない可能性が高いということです。
しかし、自然界を見渡せば、そこは調和の世界。
あるようにあって、ないようにない。
そこに変な力みはないし、残酷さすら美しく感じられる世界があります。
しかし、人間界を見渡せば、そこには不自然さが幅を利かせ、そこに違和感すら感じない人間が平然と生き続ける歪んだ世界を体現しています。
その不調和こそ、この世界に争いを生み出す元凶なのかもしれません。そのように感じます。
相手との調和を身体で体現することの意味
あなたは目の前にいるどんな人とでも調和することができますか?
もし「NO」と答えるのであれば、それが世界の争いの縮図となります。
平和は外側にあるのではなく、全ての人の内側にのみ存在します。
その内側の争いの現象化が戦争です。
つまり、今目の前の人と調和を体現すること。
今この瞬間に調和を体現できているかどうか、こそが重要であり、それが武学の在り方です。
明日からどうこうではなく、今この瞬間に「できているかどうか」だけが全てです。
できていなければ、稽古する。
できていれば、さらに磨いていく。
それだけです。
そんな武学体術の稽古システムを使えば、誰とでも調和を体現するあり方を身につけることができます。