本日は酔八仙之で稽古する1番目の仙人であり最も基礎となる藍采和と兵法との関連性についてみていきます。

兵法三十六計の36番目は走為上(そういじょう)という計略で、勝ち目がないとわかったら一目散に逃げろということ。

どう関係があるのでしょうか?

酔八仙の藍采和は回避の達人稽古

酔八仙の基礎はこの藍采和。

打撃を無力化する排打功によってまずは胆力をつけ、あたり負けない身体をつくります。

それは他人からのエネルギーを無力化するため、相手を悪者にすることもありません。

そして、その在り方は「え?何かあったの?」というような回避の達人であり、その在り方でエネルギーを自在にコントロールします。

どんな困難な状況でもその場を回避する。

相手からの圧力で自分のあり方が崩れないように徹底的に身体に練り込みます。

相手にやりたいことをやらせながらも、自分もやりたいことをやりぬく。

そのための胆力や功夫を練り込むことで回避の達人になります。

兵法三十六計の36番目「走為上」とは

一昔前に、逃げるは恥だが役に立つというドラマがありましたが、まさに逃げることを計略として実行するということ。

勝ち目がない敵とは戦わないのが最良ですが、もし万が一勝ち目がないと分かったら、逃げる。

そのためにはしっかりと回避する能力を身体に宿せていることが重要です。

回避ができるので逃げることができる。

いわゆる逃避とは違います。

エネルギーを受け止めて、でも、受け入れてないので常に主体です。

追う側と追われる側という構図ではなく、あくまでも追わせているという主体であれるかどうか。

その鍵を握るのが酔八仙の藍采和で稽古する回避功です。

回避の功夫を積み上げることで、36番目の計略が必要になったときに確実に実行できるようになるでしょう。