思考の枠を外す。

自分が何かの系の中に入っていることを認識すると可能性が開いていく。

それが武術の本質であり、本質の探究と進化が武術である。

そんな「本質」について深堀していきます。

本質とは

本質とはエッセンスであり、それが全てに繋がっているものです。

ですから、武学体術ではその本質の稽古をします。

それはいわゆる七要であり7つの秘伝という本質を稽古することで、さまざまなことが可能になります。

しかし、わたしたちはいつの間にか誰かがつくった枠の中に入ってその中で窮屈な思いをしてしまいがちです。

そうすることでどんどん本質からずれていきます。

違います。

本質は「自らが創る」という創造主としての可能性に行きつきますから、ズレているなと思ったら戻す必要があります。それが禮法で体現するゼロ化であり、ゼロが本質そのものなのです。

全集中の状態

枠の中に入ってしまうことで、どんどん分離していきます。

しかし武術は本質の稽古ですから、どんどん枠の外に出ていく稽古をします。

それがゼロ化であり、禊ぎであり、自分の思考のクリアリングです。

そうすることで全てを意識できるようになり、全てに意識が通っている状態を体現できます。

これを全集中の状態と呼び、本質的な集中状態となります。

一般的に「集中」というと、何か対象に対して意識やエネルギーが集まっている状態ですが、冷静に考えると、これは大きな分離を引き起こしていると言えます。

そうではなくて、全てを意識できている状態こそが、真の集中状態なのです。

武学体術における七要では、正眼の状態でこの意識状態を体現します。