自身を禊ぎ、ゼロに戻す禮法。

そこには尊敬力と感謝力、そんな意味も込められています。

今回は禮法の種類について見ていきましょう。

尊敬力を表す45度の禮

これは一般的に人に対してするお辞儀のことです。

ただのお辞儀ではなく、七要を整えて自分の状態をゼロニュートラルに戻してからするお辞儀を禮と呼びます。

この45度の禮は尊敬力を表しています。

目の前の人を敬うこと。

目の前の人を心から尊敬する氣持ちがこもります。

ですので、目の前の人に対して「大したことないやつ」というような感情があると、正しい禮はできません。目の前の人を心から尊敬する、そんなあり方が反映されるのです。

結果的に、他者を尊敬するその人のあり方が周りから尊敬されるようになります。

感謝力を表す90度の拝

最敬禮である90度のお辞儀は天地宇宙、大自然や神など目に見えないものに対する感謝を表します。

空氣がなかったら死にます。

太陽がなかったら死にます。

野菜や食べ物がなかったら死にます。

あるだけで、有難いもの。そこに対して感謝しかありません。そんな感謝の氣持ちを表すのが拝です。

そして、この45度と90度の禮では、90度の方がよりゼロ化が深くより弱い存在に近づけます。

弱くなることがコンセプトの武学において、より深く極地に近づけるということです。

そして弱くなって、ゼロ化した自身を使って世界をより面白くしていくプロセスを楽しみます。