酔八仙之術では基礎的なゼロ化ができている前提で講座が進むのでかなりハイレベルな稽古がたくさんあります。

その中で、漢鍾離の基礎稽古として相手との接触方法を通じて武術の基礎を学んでいきます。

酔八仙之術における推手感覚を養う

太極拳での推手とまたちょっと違う推手感覚。

これは筆者の体験談ですが、太極拳の手の使い方はまるで綿のようにふわふわして当たりがない感じ、それに対して酔八仙之術の推手感覚はふわふはしてない、リアルな接触感覚でいて、当たりがない感じ。

言うなれば、エネルギーの質が違う。

そんな酔八仙之術の推手感覚は漢鍾離という仙人の稽古で行います。

酒がめを抱えて身を守る仙人で、手は酒樽を抱えつつ落とさないというエネルギー状態。

なので緩んでないのがポイントです。

そんな手で触れられると相手と接触した瞬間にムスビが起こりコントロールされます。それは不思議な感覚です。今でも。

そんな手を使って推手の感覚を掴んでいきます。

武術の持ち方・掴み方

いわゆる日常生活において、持ったり掴んだりすることは当たり前の動作としておこなっていますが、その時の親指の感じはどんな感じになっていますか?

この親指の使い方が非常に重要で、相手の腕を掴むときに親指が掛かっていると、相手は「掴まれた」と認識しやすくなり抵抗しやすくなります。

が、しかし、仮に親指が掛かっていないと「掴まれた」という認識が起こしづらく、そうなると相手にコントロールされやすい状態が生まれるということです。

人間の構造や生理現象を徹底的に探究して生まれたのが武術ですから、細かい用法がたくさんあり、複雑ですが非常に面白いなと思います。