対人稽古。

武学において最も重要視されています。

相手との相対関係において移り変わるエネルギーのコントロールを体得することで、エネルギーコントロールの達人になることを目指します。

対人稽古で悟りを証明する

もし仮に、1人で瞑想している人がいたとします。

その人がある時に突然「ハッ!」と悟ったとします。

しかし、1人しかいないと、本当にそれが真なる悟りなのかどうか分かりません。

なので、多くの場合「自分は悟った」と思い込むことになります。

本当に悟っている場合はそれでも問題はないかとしれません。

しかし、本当は悟ってなかったらどうでしょう?その場合ズレた世界の中で「自分は悟っている」と思い込み続けるという変な世界になります。

だからこそ、相対的な関係性での悟りの照明が必要になります。

それが、相手を通して悟りを証明するということです。

対人稽古から見えてくる本質

自分が悟っているということを相手を通して証明することができれば、自分が正しいということを相手もちゃんと認識することができます。

このように目の前の相手を通して自分の正しさを証明することができれば、正しさを通じて争いが生まれることはありません。

しかし、現在では自分の正しさを主張するばかりま。主張とは主だって張ること。要するに相手はお構いなしに自分の言いたいことを言うだけ。

多くの場合「なんだこの野郎」と相手の反感を買うことになるのは想像に難くないと思います。

だからこそ、相手を通して自分の正しさを証明するという対人稽古は、人間関係を円滑にし調和のとれた世界を体現するための本質的な稽古なのです。