酔八仙之術における八仙人の1人何仙姑(フォーシングー)は詠春拳がベースにあります。

詠春拳では構造と正中の感覚が非常に重要になります。

まさに構造力が基礎となります。

詠春拳における構造の基礎

詠春拳では立ち方がまず特殊です。

二字拑羊馬(イージーキムヨンンマー)という歩形を使い、内股で足先をもって正三角形を作ります。

その頂点が自分の構造の頂点となり、その頂点で相手と接触するのを基本とします。

つまり、自分の手の使い方や目の使い方もこの構造と同期させることで、最大限のパフォーマンスを発揮しようというのが詠春拳の基礎です。

ですので、1mmでもその構造が崩れれば、諸刃の剣のごとくあっという間にエネルギー構造が崩れ、相手に支配されてしまう可能性もあります。

ですから、崩れても立て直すだけの対応力や崩されない胆力や禊力が必要となりますので、非常に難しい武術であると言えます。

構造力と正中線

詠春拳の基礎的な立ち方である二字拑羊馬によって形成された正三角形。

その頂点において自分と相手の接点とするわけですが、その頂点と相手の正中線のポジョションも非常に重要になります。

言うなれば、当たり前ですが、その構造は相手ありきであり、相手との関係性においての構造。

相手の正中線を正三角形の頂点で捉えることで、その構造力は最大化します。

その構造を常に維持し続けること、それが詠春拳の基礎であり、酔八仙之術における何仙姑の基礎です。

ですので、まずは立ち方、そして相手との関係性における正中線の感覚をより繊細に練り込むことから稽古を始める必要があります。