武術の中でも世界的な人氣を誇るのが詠春拳ではないでしょうか。

映画「イップマン」も大人氣シリーズとして有名で、葉問(イップマン)の詠春拳は世界的に有名になりました。

そんな武術の達人でもある葉問が使っていた詠春拳には中間手と呼ばれる手の形がありました。

この中間手を深堀していきます。

中間手という手の形で体現することの本質

中間手。

攻めでもない、守りでもないそんな手の形。

つまり、相手にエネルギーをかけつつ、自分を守る攻防一体の手の形を意味します。

詠春拳ではこの「エネルギー」の体現が非常に重要になります。

相手にエネルギーをかけすぎると、そのエネルギーを使われて逆にコントロールされてしまいます。

つまり、相手にも負けないし、自分も負けない、そんなエネルギーを体現するのが中間手です。

それを体現することが詠春拳での重要なポイントとなります。

つまり自分から攻めていくことはほとんどないと考えて間違いありません。

逆に、相手とのエネルギーのやり取りの中で、自分から攻撃したように見えることはある、ということになります。

武術の達人がやっていること

武術の達人がやっていることは、相手のエネルギーを繊細に感じること。

相手のエネルギー量が多ければ多いほど、簡単ですが、相手が達人であればあるほど、相手を感じようとするので出力エネルギーは低くなります。

そんな相手を感じることができれば、それは素晴らしいことです。

相手がゼロに近づけば近づくほど、さらに自分もゼロに近づく。

そうやってゼロを探求することが武術の本質であり、そのあり方によって究極のゼロを体現し、無限の叡智を手にすることができるのです。

それが詠春拳の中間手の意味であり、まさに「空」であり「0」であり「無限」を体現する手形とも言えます。