人間の力には大きく2つの力が存在します。
それが勁力と筋力です。
そして多くの人が他人をコントロールしようとするときに発揮するのが筋力であり、筋力が自動発動するような体になっているのが実態です。
では勁力と筋力の違いとは一体なんなのでしょうか?
そして武学で稽古するもう1つの力である禊力とは。
勁力と筋力の違い
筋力とは筋肉の力のことであり、言わずと知れたいわゆる「力」が筋力です。
体重と筋肉量に比例して強まるので、身体の小さい人は弱くなりがちなのが筋力です。
一方で勁力とは、筋肉に流れる電氣信号の強さのことで、その電磁氣力を勁力と呼んでます。
目に見えない力なので、合氣とか、フォースとか、色々な呼び名がありますが、目に見えないけど確かに存在するため稽古によって習熟が可能です。
そして、筋力は年齢によってどんどん落ちていきますが、勁力は衰えることがありませんので、歳をとっても使えます。
どちらが良いとか悪いではないですが、歳をとっても使える勁力はしっかりと身につけてコントロールできるようになっておきたいですね。
禊力(ミソギリョク)
わたしたちは武学を実践する中で、ゼロになる稽古を積み重ねています。
その中で重要になってくるのが、禊力です。
どれぐらい圧縮された時間でどれだけの精度でゼロに近づけるのか。
0.1よりも0.01の方がゼロに近い。
0.01よりも0.001の方がゼロに近い。
どんどんゼロに近づくことで、包含する情報量は多くなり、やがて無限大に近づきます。
数学を勉強した方はこの理屈が頭で理解できているかと思いますが、武学はこれを身体で体現します。
究極のゼロとは太極であり、全てがわたしであるという状態です。
その次元まで弱くなれる力が禊力なのです。