武学體術ではゼロをとことん探求して身につけていきます。
ゼロを身につけるというと誤解があるので、正確に伝えると「ゼロに戻るスキル」を身につけていくということです。
自分自身をゼロに戻すことができれば、そこからまた新たな創造がはじまります。
この世界は相対的な世界
この世界は相対的な関係性で成り立つ世界です。
人間とは、「人と人との間」という意味ですから、その人と人の間のエネルギーが本質です。
ですから、自分という存在は相手を通して初めてこの世界に存在することになります。
つまり、100人いたら100通りの自分と出逢うことになります。これが一期一会の本質であり、その100通りの自分との出会いによってこの世界は相対的なものであることを深く体感し、体得していくのです。
そして、この世界は「よりゼロに近いもの」がコントロール世界でもあります。
自分の精神の変容が相手の精神の変容
この世界は相対的な関係で成り立っているので、自分の変化が目の前の相手の変化を生むということです。
それは感情であったり、心や精神状態もそうです。
自分が怒っていたら相手もイライラし始めるし、自分が穏やかなら相手も穏やかになってきます。
武術ではそれを物理的な身体を使って体得していきます。
例えば、歩法の稽古では、相手との立ち位置や歩き方で、どのような精神状態になるのかを深く体感してそれを活用するための稽古をします。
そして、そのベースはゼロなのです。
ゼロを体現できれば呪いさえも無力化することができます。