孔子は愛とは仁(礼)であると説いた。

愛とは克己復礼のことである、と。

実際の具体的な行動が大切なのだということ。

今回は克己復礼について深堀していきます。

克己復礼とは

愛とは禮である。

要するに愛とは行動で示すものであるということです。

克己復礼は「己に克ち、礼に復る(かえる)」という意味です。

己の主張や欲求の追求をやめて、ただただ礼にかえるということ。

これは日本の武道の精神である「礼にはじまり、礼に終わる」と同義ではないでしょうか。

言葉だけではなく、「礼にはじまり、礼に終わる」を体現することが最も大切なこと。

そし相手を敬うこと、相手を通じて自分も敬うこと。

礼に始まり礼に終わるという言葉に表される日本人としての在り方が、まさに克己復礼という言葉に表現されているように感じます。

克己復礼の本当の意味

克己復礼とは己に克ち、礼に復ること。

それを愛と呼んだ。愛とは克己復礼のことであり、調和の体現です。

縦の糸が志だとするなら、横の糸は愛である。

その糸が布を形成する。布とは人生のデザインであり、生き方そのものです。

ちなみに、愛という言葉は武学では使わないので、愛和と表現されます。

大きな愛で全てと調和する。

志を立てて世界をより良くするのと同時に調和を体現していく。

それが武学の縦の糸と横の糸です。そうやって世界をより良くしていく稽古システムなのです。