武術と武道、格闘技は違います。

それは180度ちがい、武術は全てを統合していく術でありいわばジェネラリスト、武道や格闘技はそれぞれ分離させて特化していく専門性の高いスペシャリストなもの。

ですので、武術では武道や格闘技ももちろんやりますが、それらをどんどん統合していく作業です。

武術は統合の道筋

武術には5大不確定要素という概念があります。

それは、

相手の能力、武器、人数が分からない、そして場所と時間もわからないということ。

この状態で何を鍛えれば良いのか・・・

そう、それが全てのスタートです。

鍛えることではなく、統合していくこと。

自分が全てであり、全てが自分であることを深く認識する道筋が武術なのです。

だから、人格、人徳、人望を広げていくことで、人間的な次元を上昇させることが武術の真の目的となるのです。

宇宙を統合する

武術では全ての宇宙を統合していくことがその大いなるゴールとなります。

自分の中に散らばった小宇宙を統合して大きな宇宙を体現する。

元々1つであったものに回帰すること。

全てがわたしであり、わたしが全てであることを深く理解し、体現すること。それが武術のゴールです。

その状態を常にキープし、相手と瞬時に和合して敵を作らない人間性。

それこそが武術の目的であり、武術で稽古したい真髄です。

分離した宇宙を創り出しているのはあくまで自分であり、そういった自分の分離感の統合を行うこと。

それが武術の稽古なのです。