わたしたち人間は脳からの指令を受けて各部位に電氣信号が流れて動きます。

頭がかゆいと思ったら、手に電氣信号が流れて、頭をぽりぽりとかきます。

目の前から怖い人が来ると思ったら、足に電氣信号が流れて、その場から立ち去ろうとしたりします。

このように、目からの情報や感覚などの刺激によって脳から電氣信号が流れて動いています。

そんな電氣信号を利用すると、自分の身体に質問をして無意識レベルで自分が感じていることを身体から引き出すことができます。

これはPQS(フィジカル・クエスティング・サーチ)と呼び、この方法を高いレベルで使いこなせれば、相手のトラウマの解消にも使えます。

非常識なトラウマの解消法

一般的なトラウマの解消法といえば、長いセッションを必要としたり、長時間のカウンセリングが何日も続いたりする方法が主流です。

もちろん、非常に根深いトラウマや精神的な苦痛を伴う場合には、無理にトラウマに触れるのは得策ではありませんし、十分に配慮して取り扱うべき問題です。

しかし、自分の志を成就するために、障害になっているトラウマであれば、身体に訊きながら丁寧に外していくことも選択肢に入れておきたいところ。

結果としてトラウマが外れたら、より迅速に志を成就することにつながります。

そんなトラウマ解消法として、PQSを使った方法であれば、早ければ5分もあればトラウマを克服することができます。

もちろん、身体に訊いて、そのトラウマを外しても良いのか訊くところから始めます。

PQSを使ったトラウマ解消法

身体の電氣信号は非常にシンプルなバイナリーで構成されています。

ONかOFFか。

この二択を活用して、YESの反応だったら身体が電氣信号を流し、NOだったら流れないという認識でセッションします。

この時に、相手の電氣信号の変化を微細に感じ取れる感性が重要になりますので、熟練した指導者にセッションしてもらうことが重要です。

そのためには、ゼロ化の稽古が必須で、相手より弱くなることができなければ、相手の微弱な変化に氣付くことができません。

武学体術でゼロ化を深めるのは、こういったPQSを活用するセッションでも重要になってくるからであり、ゼロ化を使って人生や世界をより良くしていくためです。

さて、このように相手を繊細に感じられるセンシティビティがあれば、あとは相手に「YES」か「NO」で答えられる質問を投げかけていき、チェックするだけです。

非常にシンプルな方法なので、うまくいけば5分でトラウマが解消できる可能性があります。

現に、筆者もレノンリー老師にトラウマの解消をしてもらい、胡麻アレルギーが解消されて、実際に胡麻が食べられるようになった経験があります。

このように、非常に有用である反面、技術不足の場合は重要な問題が発生するリスクもあるので、重要な問題をPQSで扱う場合には必ず経験者の元で行うようにしてください。