武学体術ではさまざまなかたちでエネルギーコントロールを学んでいきます。
そのときに、手の形をつかってエネルギーコントロールを学ぶのが非常に有効です。
今回は手の形とエネルギーについて深掘りしていきます。
手の形でエネルギーが変わる
手の形というのは、ただ握ったり開いたりするだけではなく、何かしらの意図を持ってその形を創るということです。
例えば、座禅などを組むときの手の形、密教などの修行で使う手印などがあります。
そして武術にも特殊な手形があります。
酔八仙之術では八大手として8つの手の形をつかってエネルギーコントロールをマスターしていきます。
実際に対人でそのエネルギーの変化を感じると本当によくわかるのですが、全く違うエネルギー状態になります。
例えば、解放手と通背手は全く違うエネルギーだし、通背手と抱樽手は全く違うエネルギーです。
通背手は相手にエネルギーを出す、抱樽手は自分にエネルギーを集めるエネルギーを体現する手の形です。
抱樽手と龍眼手でエネルギーコントロールする
基本的な手形に解放手、通背手、抱樽手、龍眼手があります。
その中でも抱樽手と龍眼手は相手の変化がわかりやすいので稽古でよく使われる手の形です。
抱樽手は相手のエネルギーを引き寄せる手の形なので、うまくいくと相手が自分に引き寄せられてきます。
樽を抱えているエネルギー状態なので緩むと樽が落ちてしまいますから、常時樽を抱えているイメージでエネルギーを体現します。その結果、触れた相手は自分に引き寄せられるような現象が生じます。
抱樽手とは違い龍眼手は今度はガッチリと魂を掴まれたような体感が得られます。
具体的には、握り込むのと同時に、開くエネルギーを体現します。
2つの相入れないエネルギーを同時に体現することで、相手に「???」というエネルギーバグを起こさせて、コントロールをかけていきます。
これは言葉にすると意味がわからないので、実際に対人で検証してみることが重要です。
で、実際に変化していくエネルギーを感じて、自らもそのエネルギーを体現できるように稽古していきます。