太極拳の極意である太極十要。

その極意をさらに使いやすいように進化させたのが、レノンリー老師です。

さて今回は、そんな太極十要とレノンリー老師が考案した五行錬功との関連性をみていきます。

太極拳をさらに深めたいという方はもちろん、武術や武道をさらに深めていきたいという方にも何かヒントになるお話になるのではないかと思います。

太極十要とは

まず太極十要についてですが、元々は下記の13種類だったものを10個にまとめたものです。

十三要點(じゅうさんようてん)は、中国武術の伝統拳である太極拳としての楊式太極拳楊澄甫(永年楊氏三世)の作で、「楊澄甫 十三要點」とも呼ばれ、楊式太極拳の功夫の身法、理法のポイントを十三種にまとめた(漢字だからといって文字をそのまま読んではいけない。すべて楊式太極拳の理法から出た用語であるので、理法で言うところの意味を理解していないで読み流すと誤解する)。また、伝統拳である楊式太極拳の功夫を初級から中級、上級へと進む視点の変化が重要。後に、楊澄甫の弟子の陳微明などが、整理して「楊澄甫 十訣」または「太極拳術十要」とした。

  1. 沈肩墜肘 (ちんけんついちゅう)
  2. 含胸抜背 (がんきょうばっぱい)
  3. 氣沈丹田 (きちんたんでん)
  4. 虚靈頂勁 (きょれいちょうけい)
  5. 鬆腰胯 (しょうようこ)
  6. 分虚實 (ぶんきょじつ)
  7. 上下相隨 (じょうげそうずい)
  8. 用意不用力 (よういふようりょく)
  9. 内外相合 (ないがいそうごう)
  10. 意氣相連 (いきそうれん)
  11. 動中求靜 (どうちゅうきゅうせい)
  12. 動靜合一 (どうせいごういつ)
  13. 式式均匀 (しきしききんゆん)

出典:Wikipedia

特に太極拳を習得する上で重要になると言われている十要ですが、

中国語が語源なので、その意味を間違って解釈していたりして、本来の太極拳の動きと違ってしまっているところもあります。

どんな師匠から学武のか、ちゃんとしたエネルギーを伝授してもらった師範から学ばないと、言葉の意味に囚われたエネルギーを体現してしまうからもしれませんので注意が必要です。

五行錬功と太極十要

五行錬功とは、武学体術の稽古システムのことで、禮・禪・型・錬・劔の5つをぐるぐると回していきながら功夫を積み上げていくものです。

このうち、禮で体現するのがミソギで、これが上下相隨 (じょうげそうずい)に対応します。

そして、禪で体現するのがムスビで、これが内外相合 (ないがいそうごう)に対応します。

次に、型で体現するのがマツリで、これが意氣相連 (いきそうれん)(相連不断)に対応します。

さらに、錬で体現するのがイノリで、これが用意不用力 (よういふようりょく)に対応します。

最後に、劔で体現するのがミノリで、これが動中求靜 (どうちゅうきゅうせい)に対応します。

このように、普段の稽古で培っていく基礎が太極拳と武学体術でもリンクしているということです。

五行錬功をしっかりと練り込むことで、達人に近づいていくことができます。