相手を攻撃して、相手の中に怒りや恐怖などネガティブな感情が生まれたら、あなたにリベンジ(復讐)される可能性が残ります。
やって、やられて・・・
そう言った歴史から生まれた武学では、いかに「自分も負けない、相手も負けさせない」という自他不敗の状態を体現できるかどうかを探求して生まれました。
そんな自他不敗のあり方によってリベンジされないための方法について深堀していきます。
リベンジされるのはなぜか
そもそもなぜリベンジされるのでしょうか?
そこを分析すると色々と見えてきます。
冒頭でもお伝えしたように、相手に攻撃して相手の中に自分のエネルギーが残るからリベンジされるわけです。
例えば、相手に腹を立てて、自分が相手にそのエネルギーによって生み出された感情で攻撃を返せば、さらにそのエネルギーで悪循環が始まります。
ですので、相手から入ってきたエネルギーを自分の中で解放させることが重要になります。
その「解放」が不十分だと、自分の中に残っている感情が行動を誘発して、自分の攻撃にその感情というエネルギーが付随するために相手の中にその感情エネルギーが入り込み、相手に怒りや恐怖を植え付けることになります。
自分が解放されれば、相手も解放される
相手の中に怒りや恐怖が残るということは自分自身の解放が甘いからです。
ちゃんと解放されれば、相手も解放されるので、そこに何も残りません。
むしろ、穏やかさやたおやかさ、自然な感じだけが残ることになります。
武学では、これを排打功の中で体現します。
排打功とは相手に打撃を加える中で、そこに全くの意味を込めずに、ただ自分の解放を相手に伝播する稽古法です。
禊がれた自身によって放たれた打撃は、相手をより解放するための祈りによってもたらされ、「より緩んで自然体になったらいいなぁ。ならなくてもいいけど」というニュートラルな感覚が相手に伝播して、解放が起こります。
目に見える現象としては「殴ってる」「殴られてる」ですが、互いの中で起こっている現象としては、解放されているということになります。
目に見える現象と、体感する現象が全く違うのが面白いですよね!
こういったエネルギーで相手に接することで、リベンジされない在り方を体現できるかもしれません。