認識と意識。
普通の人だとこの違いすら理解できないかもしれません。
しかし武術ではこの違いをはっきりと感じながら、使いこなしていく稽古をします。
今回はそんな認識と意識の違いについて深掘りしていきます。
認識と意識の違い
実際に武術の稽古をしていると、この違いを理解せずに稽古しているといつまで経っても上達しないことに氣付きます。
認識とは今現在、自分や他者に起きている現象を捉えることです。
時間軸は「今」という感じです。
今この瞬間にある意識、という感じでしょうか。
例えば、今の自分の身体の力みを認識するといったときに、自分の身体の強張りを意識で捉えて、「肩が硬っているなぁ」と感じることです。
逆に、意識は思考です。考えるという現象に近いかもしれません。
自分の意識が世界を創造しますから、どこに意識があるのかということを、認識するとその違いがハッキリと感じられるようになります。
例えば、武学体術における七要での6番目が正眼、これは全体を意識するという状態です。
そして7番目は正中、相手の中心線を意識するということです。
このときに、意識のコントロールを正確に行うことで、七要が整いゼロに近づいていくのですが、意識がコントロールできていないとその精度が高まりません。
ですから、稽古しながら意識を自在にコントロールしていきます。その結果、徐々に言語ではなくて感覚で認識と意識の違いを感じるようになります。
認識が意識を生み電氣信号が発生する
認識と意識の違いは言語化すると、余計にわかりづらくなりますね。
ですので、実際に対人で稽古していく中でその違いを肌感で感じていくことが重要ですね。
今自分が何をやっているのか、武術ではそういった認識が重要になります。
酔八仙之術では漢鐘離という仙人の稽古で、五行の接触を通じて認識力を高めていきます。
今自分がどの接触で相手とコンタクトしているのかを認識する。
そしてその結果、相手と水系の接触でコンタクトしてると認識したら、そこから相手の正中を意識してコントロールをかけようという意図、意識の地図が描かれると電氣信号が発生してエネルギーが流れます。