痛み。

それはこの現実世界において非常に重要なインパクトのある事象です。

それは物理的な皮膚への痛みはもちろん、精神的な痛み。悲しみやショックなど。

それらは一体何者なのでしょうか。

痛みの正体

痛みとは実際問題、脳による情報処理による電氣信号であるというのが通説です。

それは脳によってどのように解釈されるのかによって感じ方が変わります。

例えば、好意的な相手からの身体への打撃は「氣持ちいい」「嬉しい」と解釈されることがあるかもしれませんが、嫌いな相手からの打撃はただただ不快でしかなかったりします。

同じ打撃でも相手によって認識が変わったりします。

そこから分かるのは、「自分がどう捉えるか」という主体のあり方に非常に依存するのが痛みです。

武術ではこの痛みをいかにコントロールするかを徹底的に稽古するところから始まります。

痛みを自在にコントロールする

主体のあり方によって痛みの質は変わります。

それは痛みの強度をコントロールできるという事です。

物理的なエネルギーの量は変わりませんが、そのエネルギーを受けた時の自分の脳の処理を変化させることは可能です。

それは意識のコントロールによってもたらされますので、武術の稽古では意識のコントロールを中心に、目の前に起こる現象、自分に降りかかるエネルギーについて「どう捉えるか」を稽古します。

その結果、打撃や負のエネルギーが身体に及んだ時に「大したことない」「思ってるほどではない」という意味づけを行うことで、痛みの質や程度を低めることが可能になります。

それは寒さや、暑さ、辛さなどでもコントロールができます。

実際、辛いものを食べる時にも辛さに対して過大評価をしなければ、適切にその辛さや痛みを評価し、場合によってはその辛さを無力化してしまうぐらいの意識のコントロールが可能となります。

これは稽古次第でかなりコントロールできるところなので、ぜひ挑戦してみてください。