武術の中に秘伝というものがあるとしたら、この心意六合功かもしれません。
まさに武術のエンジンとも言える概念であり、この6つを1つに統合することで達人のような技が使えたり、悟りの状態に達した仙人のようなあり方が体現できます。
つまり、この心意六合功を使えば、誰でも達人・仙人になれるということです。
武術のエンジン「心意六合功」とは
心意六合功とは酔拳の達人であるレノンリー老師が創出した概念であり、武術をやる上での基礎であり奥義でありエンジンとなるものです。
以下、6つの要件があり、それを統合していくことで達人のような技が繰り出せるようになります。
1.息(呼吸)
2.意(意識)
3.態(姿勢)
4.動(動中静有)
5.放(解放)
6.機(機会・タイミング)
1つ1つを稽古する中で、1つ1つを統合していき、自然体でニュートラルなあり方の中で調和する、仙人の領域を目指していきます。
言葉にすると、簡単に観えますが、実際に稽古してみるとなかなか難しく、深い氣付きが多くあります。
全てを統合した動きができたときに、達人のような動きが体現できます。
これはシステムで有、稽古をすれば誰でも達人になれるという点が、最も重要なポイントです。
心意六合功の詳細
ここからは心意六合功の詳しい要件について文章にしてみます。
息意態動放機・・・
1.息(呼吸)
まずは呼吸の要件です。
息とは生きることそのもの。その自然な呼吸に動きを合わせることを稽古していきます。
動きに呼吸を合わせるのではなく、呼吸に動きを合わせます。
2.意(意識)
意識のコントロールです。
常に主体者意識でいられるか。
例えば、目の前の相手が殴ってきた時に、「殴られた」と思うか「殴らせた」と思うか。
3.態(姿勢)
これは武学体術でいう、七要・七勢のことです。
骨格・筋肉を整えることで、自分の自然体なあり方を体現します。
4.動(動中静有)
動きの中に静けさを宿す。
逆に、止まっている時に動いていて、居つかないこと。
動中静有
静中動有
5.放(解放)
何か1つに囚われて、身体や思考をこわばらせないこと。
常に意識を解放して、無限大の宇宙を全て意識している状態。
身体が解放されていて、思考も解放されている状態。
6.機(機会・タイミング)
1〜5を体現すると、必然的に「その時」はやってきます。
全ては天のプロジェクトであり、タイミングは常に最適です。
以上の要件をもとに稽古していくことで、本来の自分にどんどん近づいていき、達人・仙人に戻ることができます。
これが武学体術の極意である心意六合功です。