武学ではゼロ化をベースとして稽古が組み立っています。
ゼロをさまざまな状態で運用していきます。
今回は坐禪の状態でのゼロの運用や拳の作りについて深めていきます。
ゼロ化を様々な高さで体現する
まず、武学の基礎でやる稽古に自律禪法という稽古法があります。
歩いて止まって、しゃがんで座り、寝転がって起き上がる。
そんな動きの中でゼロを体現し続けます。
その中でも、坐禪というのが一つ大きな課題になります。
いわゆる坐禪ですが、その正確性が話題に上がることは少ないです。
しかし、正しい坐禪ができなければ、それはただ座って目を瞑ってるだけです。
正しさの証明とは必ず相手を通して体現するものです。
ゼロを拳に宿す
いわゆる格闘技の拳と武術の拳は違います。
格闘技の拳は自らを鍛えて研ぎ澄ます拳。
一方、武術の拳は相手によってもたらされる拳。相手と共に創り上げる拳です。
相手と共に創り上げるためにはどうすれば良いのか。それはゼロ化して相手を感じることです。
そして相手によってもたらされる拳の変化を感じながら相手とそっと寄り添う。そんな拳です。
そうすると相手はその拳を拒絶することができなくなり、ムスビが起こります。
それが武術的なゼロの拳です。