行動が大事だ。
そのように「やる」ことの価値が高く見出されやすい現代。
行動することを神格化するような自己啓発本も多く存在します。
しかし、それゆえに行動そのものが目的化しやすいという落とし穴が存在します。
やることに意味はない
武術の達人であるレノンリー老師は「やることに意味はない」という、少し荒っぽい言い方をします。
「やることに意味はなく、できることに意味がある」
それは、行動による実体化を考えた場合に、やってもやっても、出来てなかったら実体化しないからであるということです。
例えば、武術の型を覚えるという時に、型の練習を毎日やっても、出来てなかったら、それを使って誰かを感動させたりすることはできません。
しかし、練習することに価値があるという思い込みがあると、練習すること自体が目的化してしまい、本来の目的からズレていきます。
本来はできるようになった型を使って世界をより面白くしていくという目的があるはずなのに、練習すること自体が目的化する。
これは手段が目的になってしまう過程と似ています。
常に目的を見失わないことの大切さ
「できる」ことが大切であるということを口を酸っぱくして言うのは、その奥にある目的を見失わないことの大切さを知ってるからだと思います。
自分は何のために生きているか?
そういう本質的な目的意識を常に持ち続けることが、「できる」ことの本質的な価値に氣付くきっかけとなります。
出来なければ何も起こりません。
出来れば、それを使って世界をより面白く再創造することができるようになるのだから。