相手からどんなネガティブなエネルギーが入ってきても、全てをゼロに戻すことができたら。
相手を悪者にしなくて済むし、自分もニュートラルで居心地が良い。
そんな「平和の体現」としてのゼロセンスを磨くことが酔八仙之術の1人目の仙人「藍采和」の稽古です。
今回は全てをゼロに戻す力について深堀していきます。
全てをゼロに戻す
相手がどんなバイオレンスで、悪者であっても自分が全く意に介さず相手との間に「差」を作らなければ、そこには悟りが体現され、「ゼロ・ニュートラル」が維持されます。
つまり、相手を悪者にするのも、しないのも自分次第です。
酔八仙之術ではまずはこのゼロセンスを徹底して磨いていきます。
相手からのバイオレンスを一旦ゼロに戻すこと。
それが出来ると、「悪」を作り出すことがなくなり、世界はより平和になるという理屈です。
自分が痛がれば途端に殴った相手は悪者に仕立て上げられますから、自分が悪を生み出していると言い換えることができます。
そういった点で、全てをゼロに戻すことができれば、悪を生み出すこともないので、正義も生まれません。つまり平和が体現されるという理屈です。
そんな全てをゼロに戻す力が胆力であり、排打功によってその力を洗練させていきます。
排打功でゼロセンスを磨く
武術の稽古中に、怪我をしたら怪我をした方が悪い。
これは師匠からいつも口すっぱく言われることですが、武術の稽古において悪を存在たらしめるのは自分次第です。
もし仮に自分の骨が折れたら、それは相手の打撃を無力化できなかった自分の責任であって、相手を責めるのはお門違い。
特殊な考え方かもしれませんが、これこそが武術を志していく上で最低限のマインドセット。
悪は自分が生み出すものだというマインドセットができていない限り、本当の意味での「武」の体現はほど遠くなります。
仮に痛みがあったとしたら、自分の未熟さゆえ。
全てをゼロに戻す力を排打功で養い、相手のバイオレンスを無力化し、太極を体現する力をまずは身につけていきましょう。