認識・意識・意志・無意識。
似たような言葉かもしれませんが、実は違います。
そしてそれを意図的に使い分けてコントロールすることで、深淵なる武術の世界への扉が開きます。
認識から意識へそして意志の力で無意識に落とし込む
人間の感覚は優秀です。
しかし感覚機能を正確に使いこなせる人はごくひと握りです。
おそらくほとんどの人が、受動的に感覚してそこに氣付きの認識が付随して、「わぁ、すごい」など感動するようなプロセスを経ます。
しかし、武術ではこの認識や意識などの繊細な非言語領域を正確にコントロールしていきます。
その一番目がまずは認識です。自分の身体に起こっている現象を認識として能動的に捉えて感覚します。そしてその認識をもとに意識します。能動的な作業です。
そして、その意識の継続性を安定させるために必要になるのが、意志です。なんのためにそれをやるのか。そういった目的意識があると意識の継続性が安定して、それが半自動的に行われるようになると、無意識領域に感覚が下りてきます。
自動化して無意識にゴール達成する
前述の通り、意志の力を借りてその力で無意識に落とし込めれば、あとは自動的にゴール達成に向かうプロセスに乗ります。
しかし、認識から意識の部分が基礎となるので、認識して意識をするという稽古を積み重ねない限り、自動的に目標達成していくというプロセスの体験は難易度が高いでしょう。
ただ、逆に言えば自分に起こっていることを能動的に認識し、そしてそれを氣をつけたりすることを意識的に行うことで、意識のコントロールが上達し、それを意志の力で安定させることができれば、あとは簡単です。
自動的に目標達成へと向かうエネルギーが流れ始めます。それは呼吸をするのと同じぐらい・・・それは言い過ぎかな、歯を磨くことと同じぐらい自然に行うようになっていきます。
習慣化というと少し違う要素もありますが、身体が勝手に動くレベルまで落とし込んでいくことが可能です、それをしないとモヤモヤするという感覚が出てきたら近づいていると言えるかもしれません。
このように、武術では「認識」「意識」「意志」「無意識」を使い分けて稽古することで、より正確に自分の人生を、世界をコントロールしていくことを学びます。