武術の稽古では、まずはゼロ化を深めていきます。

そんな中で武学体術の最高峰である酔八仙之術では藍采和(ランツォイウォ)という柔和体術の仙人から稽古します。

藍采和では相手からくる負のエネルギーを無力化するという技術を体得していきます。

負のエネルギーを無力化することの意味

まずは自分が相手のエネルギーでマイナスの状態になることを体験します。

思い切り殴られたりすると、痛いし精神的にも凹みます。これは元の氣からマイナスにふれた状態です。

その状態から元の氣の状態に戻すと、以前よりもパワーアップしている自分に氣付きます。

それは闇から光へという武学の特性が表れていて、痛かったり精神的に落ち込んだところから元の状態に戻ることで、元の状態がすごいプラスに感じるという現象です。

そうやってマイナスから回復できる経験を何度も積み重ねていくと、マイナスになることを冷静に捉えられるようになります。

排打功という稽古法があるのですが、前腕や脛をぶつけ合い痛みをクリアリングする稽古を通じて、相手のエネルギーを無力化していきます。

その時に、経験が積んでくると、痛みを冷静に捉えてコントロールすることができるようになります。

負のエネルギーを全て無力化できるようになると

例えば、悪口を言われたり殴られたりしたときに、精神的に落ち込んだり、いたがったりすると相手が悪者になります。

「痛ーーーい」という状態を体現することで、相手を悪者に仕立て上げることになります。

これは自分の中の正義、殴られた方が正義で殴った方は悪であるという観念がそうさせます。

しかし、相手のそう言った負のエネルギー全てを無力化できるようになると、そう言った自分の正義感も無力化し、何もなかったかのような世界を創造します。

そうすると、たとえどんな悪意を持って負のエネルギーを注いできたとて、無力化してゼロに戻ってしまうので、この世界から悪が消えます。

無力化することで、大調和を体現することになるのです。