武術の稽古において目の前に生み出される現象によって様々な氣付きがあります。
現象は人生はもとい、宇宙の原理原則を示唆しています。
特に複数人で行う稽古は素晴らしい氣付きがたくさん起こります。
複数人での稽古がひらく感覚
一対一での稽古ではなかなか感じづらい自然との調和も、複数人でのムスビの稽古を行うと自分が不自然だとなかなか調和しづらいことを感じられます。
逆に複数人にのしかかられたり、押さえ込まれた状態でも、そのエネルギーと調和できるとスムーズに自然に動くことができるようになります。
そのことによって自分の自然なあり方がひらいていき、生き方への大きなヒントを得られたりします。
複数人を貫通するエネルギー
武術の稽古には段階があり、ゼロ化をしてミソギが完了するとムスビが起こります。
そのムスビを継続しているとマツリが起こり、イノリを起こすとミノリとして実体化します。
一対一ではなかなか感じづらい実感も複数人であれば実感も強まります。
武学では人間トレインとしてみんなに並んでもらって前から押すような稽古をよくやります。
一番前の人だけを押してもその人にしか影響が起こりません。
なので一番後ろの人まで意識を結んで押す必要があるのですが、そのときに力で押すと反発が起こります。
なので、イノリが重要になります。
力ではなく意識を乗せて一番後ろの人までを繋ぎ「こうなったらいいなぁ」というビジョンを乗せていくとエネルギーの流れが生まれます。
そうすると実体化が起こります。
このようなイノリの稽古も複数人だと実感が得やすいと思います。