祈りとは、多くの宗教で取り入れられていたりして、少し怪しい感じがする人も少なくないのではないでしょうか?
自分も、初めて武学でイノリというワードに出会った時「怪しい」と感じたのを覚えています。
しかし、その本当の意味や使い方を学ぶうちにそう言った感覚がなくなりました。
むしろ、世界の創造はイノリによってもたらされることを、どんどん強く体感しています。
この記事では「イノリ」にフォーカスを当てて、その本質に迫っていきたいと思います。
武学体術での「イノリ」とは
一般的な祈りと区別するために、武学体術ではイノリとカタカナで表現されます。
このイノリは武学体術の稽古システム「五行錬功」の4番目に当たります。
五行錬功とは、礼にはじまり礼に終わるという日本古来の武道の精神を体系化したもので、
礼によるミソギ
禅によるムスビ
型によるマツリ
錬によるイノリ
劔によるミノリ
の5つをぐるぐると回して成長していくための稽古システムです。
劔によるミノリが起こると、そのことに関して改めて感謝の意味をこめて礼をする。
要するに、礼にはじまり礼に終わるというのが1つの成長の循環であることが分かります。
この中で、イノリは4番目に出てきて、マツリが起こった後に行う、ミノリを起こすための重要なパートとなります。
イノリで創造する世界
イノリとは意乗りのことであり、意識が乗ることで実体化させていく重要なシステムです。
いわゆる「〜したいなぁ」という感情で行動するのではなく、シンプルに祈る。
それは「〜だったらいいなぁ。そうじゃなくても、十分いいんだけど。」という非常にニュートラルな感覚です。
もっと具体的に言えば、「〜したい」という大きな感情の揺らぎではなくて、非常に小さな感情のゆらぎを起こす感じです。
それは小さければ小さいほどパワフルで、ゼロ=無限大の感覚で祈りが起こると、より実体化しやすくなるのが稽古をすると体感できます。
「こうなったらいいなぁ」という非常にニュートラルな感覚でイノリが起こせると、想像した出来事がまさに創造出来る次元へと上昇します。
まさに、思考は現実化する世界。
祈りによって創造する世界とは非常にニュートラルで自然なことなのです。